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五十路日本ひとり旅

2017年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2017年11月

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疲労と食事と水分補給

「すべての疲労は脳が原因」(梶本修身著、H28集英社新書刊)に以下の記述がある。
「疲労」とは医学的には「痛み」「発熱」と並び人間の生体アラームの一つと考えられる。
つまり「これ以上運動や仕事の作業を続けると体に害が及びますよ」という警報。
(同書の18~19頁)
楽しく仕事をしている時ほど「疲労感なき疲労」が蓄積されやすい。
休まずに仕事を続けることで疲労は脳と体を確実に蝕み、果てには過労死に至らしめる。
「ランナーズ・ハイ」とは長距離走である限界を超えると辛さが消え高揚感に変わる現象。
この時に脳内ではエンドルフィンやカンナビノイドといった物質が分泌される。
これらの物質は疲労感や痛みを消すため防御的に分泌され多幸感や快感に似た感覚を覚醒。
疲労感がマスキングされたまま運動を続けると脳や心臓などに疲労が蓄積し非常に危険。
(同書の26~27頁)(一部、要約)

「疲労」と「痛み」は、4年前に旅行を始めてから相当身近に感じる問題。
「疲労」については、一日の旅の終盤かけて徐々に増すが就寝すれば翌日には相当回復。
但し疲労感に支配され目的地への到達断念を真剣に意識したこともある。
(H28北アルプス裏~表銀座縦走最終日餓鬼岳手前やH29東北山歩旅行14日目祝瓶山手前)
「痛み」については、みちのく潮風トレイル、四国遍路、東北山歩旅行で悩まされ続けた。
足裏や足先の痛みが大半を占めるが、腰痛や大腿部などにも発生したりした。
「痛み」の話は別の機会に譲り今回は「疲労」と食事と水分補給に関して考察したい。

4年前の自転車旅行からスタートした様々な旅行中、「疲労」は当たり前に感じていた。
1日のうちでは午前より午後の方が疲労が大きい。
低気温日より高気温日の方が発汗で疲労感が大きいし、雨天より晴天の方が疲労し易い。
それでも夜熟睡すれば翌日はほぼ回復するし、熟睡度が低いと翌日も多少疲れが残る。
全てが当然と思い深く考えもしなかった。
しかし昨年から今年にかけ極限疲労を体験し命に関わると思い始め体験を整理し始めた。

50歳を過ぎた頃から仕事中でも疲労感や眠気を感じることが多くなり出した。
30代や40代は疲労感はあっても回復が早かった。
それが50歳を境に疲労感が増えて回復も遅く更に眠気が加わる。
その頃「50歳からは炭水化物をやめなさい」(藤田紘一郎著、H24大和書房刊)に出会う。
「身体の主エンジンは40歳までは糖質だが50歳以降はミトコンドリアに切り替わる」
「40までは炭水化物が主エネルギーだが50からは体温と酸素が主エネルギーになる」
50歳を境に体質変化を意識し出し深い呼吸が増えた実感も重なり本の記述に共感した。
しかし食生活については野菜の摂取を増やすぐらいで極端に変えなかった。

55歳の早期退職後に始めた「五十路日本ひとり旅」ではどちらかと言えば大食旅行。
テント泊時は食事量に制限があるが、宿に泊まる時は大抵バイキング食を腹一杯食べる。
だが一昨年から徐々にテント泊が増えると共に質素な食事量の機会が増える。
春から秋にかけては旅行中心で、11月~4月の半年は自宅で普通の食事で過ごす。
そこで感じたのは旅行で体力を使う時の方が質素食、自宅で運動減少時の方が食事増量。
本来は運動量が多い時に食事量も多く、運動量が少ない時は食事量も少なくするべき?

また旅行で質素食の時は疲労感はあっても(各種の痛み以外の)体調面は非常に良好。
一方で冬場に自宅にいる時の方が眠気や「腰痛」「めまい」等の不調が発生している。
(「腰痛」については後日補足して書く予定)
そして、疲労や食事を意識した登山を今年10月に実施してみた。

結論から言うと自分の感覚では「食事不足に伴う疲労感」はほとんどないように思う。
北アルプス裏表銀座縦走や東北山歩旅行時の危機は「暑さと水不足」が疲労の主原因。
暑さの影響がなかった10月の4回計6日の登山では疲労感は余り感じなかった。
そして2回は朝食と昼食を摂らず歩いても強い空腹感と疲労感は感じずに登山できた。
また暑さがなかったため水分補給も少なくて済み水不足による疲労感も感じなかった。

以上のことはあくまで個人的な感想のレベル。
食料の節約と体力持続の関係や水分補給を減らした時の悪影響のない限界など謎が多い。
めまいと水不足の関係についてはH28.10.16ブログで苦しんだ経験を書いた。
また水不足で登山途中に挫折しそうになった苦しい思い出もある。
このため水不足は私の中で多少トラウマ的な印象があり水を制限するのは少し怖い。
一方でめまいのブログでは食事の量と水分摂取の量の関係を疑っていることも記述。

話が少し拡散するが、私は年齢と共に「夜中にオシッコに起きる」回数が増えている。
50歳を超えた頃から少しずつ増え出して現在はほぼ毎日夜中1度はオシッコに起きる。
また私は昔から「動くと胃がポチャポチャ鳴る」傾向がある。
また私は体温が36℃より少し上ぐらいで若干低体温の傾向がある。
「水分の摂りすぎはこんなに恐い」(石原結實著、H20健康人新書刊)の水分過多体質に該当。

先週金曜(10月27日)の岩木山登山後から少し水分を控え気味の生活に再挑戦している。
「めまい」の再発が怖いため少しでも体調異常があれば直ぐに中止予定。
これに合わせて食事の量も以前の8割程度に減らしている。
その結果、金曜から昨日まで4日間、夜中のトイレには1度も起きていない。
多分ここ2年間ぐらいでの最長記録。体温も36.5℃ぐらいで0.3℃前後上昇。
あくまで個人的実験でそれも短期間のデータ。他の人に単純に当てはまると言えない。
しかし石原結實が著書で述べるとおり世の中は「健康のため飲水」を勧め過ぎの様に思う。
「皆一律同じ」ではなく個々人が身体と会話し体質に合う生活に努めることが大切と思う。
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空腹登山実験~岩木山・弥生ルート(途中引き返し)

前回の東岳登山で空腹でも結構歩けると感じたため再挑戦を試みた。
ということで初めてのコース岩木山・弥生ルートに挑戦してみることにした。
岩木山の登山ルートは5ルート有り、そのうち4ルートは踏破済み。
残ったルートが弥生ルートだが当コースはヤブ化が進んで登山不適と思っていた。
ところがNHKにっぽん百名山で昨年弥生ルートが紹介されヤブ漕ぎ登山を紹介。
NHKで全国に紹介するくらいならば何とかなるだろうと行ってみることにした。

登山日は10月27日(金)で天気は概ね晴。
前日の26日に朝食と昼食を抜き、夕食は妹家族と焼肉屋でビール付の夕食。
当日の27日は朝食抜きで朝6時25分に自家用車で自宅を出発。
弥生ルートの出発地点が2か所あることを知らず目的地を弥生いこいの広場にセット。
弥生いこいの広場駐車場到着が7時45分。こちらが新ルートの出発地点。
7時50分に一旦出発後、帽子を車に忘れたことに気づき引き返し5分後再出発。

最初はいこいの広場の建物脇を通過する。水飲み場があり少し水を飲む。
スタート後は緩い登りが1時間ほど続く。
少し肌寒い気はするが気温10℃弱ぐらい? 登り道でそれなりに汗が出る。
前回の東岳では顔の汗をほとんど拭くことはなかったが今回は顔に結構な汗。
前日のビールの影響か?前回より少し高気温か?出発直ぐに飲水したからか?
3つ全てが影響したのかもしれない。

出発から約1時間で旧ルートと合流する。
ずっと続いた緩登から徐々に中程度の傾斜地が増えてくる。
登山開始後に多かった発汗は5合目あたりから発汗量が低下する。
標高が増して気温が低下したのと身体が慣れてきたためだろうと推測。
標高が増すにつれて登山道の日陰に残雪が現れ始める。
旧道出会いから1時間10分で6合目の姥石に到着する。

6合目の姥石を過ぎて15分ほど登った所で大石が現れ手前に草刈機が放置。
そして今まで刈払いされて明瞭だった登山道がいきなりヤブ状態になる。
大石を登って越えるのは無理そうで右か左に巻く道を探す。
右手は1mほど道の様な感じだがその先は低木灌木が密集し身体の通過は困難。
左手は相当密集したササヤブと少量の残雪。
進むとすればササをかき分けて進むのだろうが結構密集して意欲が萎える。
更に少量だが残雪がある。ササと残雪で裏岩手の悪夢の木道滑りを思い出す。
この先更に標高が高くなると残雪増の可能性あり。笹と雪は最強の滑り要因。
5分ほどうろついた後に引き返すことを決断した。

割と好天で視界もそこそこ良好でできれば山頂には行きたい。
しかし今回は空腹登山実験が主目的なので山頂到着には固執しない。
下山中の11時頃にこの日初めて単独登山者と出会う。
30歳前後の男性で大型ザックの宿泊登山スタイルで登って来る。
すれ違い時に挨拶して「ヤブが酷くて引き返してきた」旨を話す。
男性は少し戸惑った様子で2言3言会話した後互いの道に別れる。

旧道と新道の分岐地点まで下りて来て時間に余裕があるため旧道を進む。
裏岩手縦走時のキノコ採取以来少しキノコに興味を持ちキノコを探しながら歩く。
すると裏岩手の時と同様に倒木に生えたキノコを発見。
品種は分からないが食べられるかもしれないと思い7本ほど採取。

旧道の登山口(駐車場)を通過後はリンゴ畑内の農道を進む。
多分フジと思われる品種のリンゴが収穫間近の状態で木に鈴生りに実っている。
登山口の駐車場到着は朝の駐車場到着から5時間経過した12時45分。
今回も登山中の飲水は100cc程度を2回。食事は前回同様下山途中にミカン2個。
但し今回は前回より発汗量が多いため下山後多少多めに飲水した。

今回の登山で感じたこと。
第1.発汗すると疲労感が増え、発汗が減ると疲労感も減ると感じた。
第2.食事後登山より空腹登山の方が楽な様にトータル的には感じる。
   但し未だ空腹に慣れていないため食べ物が恋しいと思う時間帯もある。
第3.体内の水分量が少ないと体温が高いように感じる。
第4.5合目を過ぎた時に水不足の影響と思うがフラッとした時があった。
第5.発汗時の適切な水分補給の仕方が未だ分からない。
   (飲水が発汗に直結すると疲労感が増。飲水が身体に行き渡るのが理想)
以上。

予定より早い帰りのため、キノコやリンゴの買物目当てに寄り道する。
車を運転して10分ほどの岩木山麓でキノコ販売の貼り紙を目にする。
「サモダシ」の貼り紙を見て車を急停車。下車して値札を見ると一番安くて700円。
1パックに20本ほどのサモダシ入り。高値に驚いたが1パック購入。
女店主に今年はサモダシが少ないですねと尋ねたら、店主も異常不作だと嘆く。
採取する人も自分で食べられず、やっと手に入れたサモダシを販売しているらしい。
ついでに登山途中に採取したキノコを鑑定してもらうと食用のムキタケだった。
しかし雨露で傷みがあり採取した7本の内食べて良さそうなのは1本だけだった。

登山出発時に岩木山頂を眺望 
登山出発時に岩木山と紅葉を眺望

紅葉盛りの二合目 
紅葉盛りの二合目

紅葉最終盤の登山道 
紅葉最終盤(ほぼ終わり)の登山道

五合目 
落葉してしまった五合目

六合目(姥石) 
六合目・姥石

残雪が現れた登山道 
残雪が現れた登山道

大石の前に草刈機が放置され脇に残雪 
大石の前に草刈り機放置。脇には残雪。
ここで引き返しを決断

引き返す時の下山路から弘前方面眺望 
引き返す時の下山路から弘前方面眺望

三合目の旧道新道分岐を左の旧道へ 
三合目の旧道新道分岐を左の旧道へ

倒木に生えたキノコ(後でムキタケと判明) 
倒木に生えたキノコ(後でムキタケと判明)

リンゴ畑と弘前市街地眺望 
リンゴ畑と弘前市街地を眺望

リンゴ畑と岩木山
リンゴ畑と岩木山

帰り道の道端売店でサモダシ購入 
帰り道の売店でサモダシを購入

06:25 自宅から車で出発
07:45 登山口P(弥生いこいの広場手前)着
07:55 登山出発
08:50 旧ルート出会い(3合目)
10:00 6合目(姥石)
10:15 大石前・撤退(5分道探し)
11:20 旧ルートへ(3合目)
12:05 弥生旧ルート登山口
12:45 出発地点(弥生登山口P)着
15:00 自宅に着

歩行時間 4時間50分
歩行距離 12km

※前回登山(東岳)ルートの補足
前回の東岳登山の地図表示についていつも応援頂くT先輩から指摘。
地図に表示された登山コースのルートが東岳山頂を外れている点について。
ルートラボに表示された「東岳」が東岳の正式な最高標高地点。
しかし最高標高地点まではヤブがきつく残雪期等しか行くのは難しい。
このため昔電波反射板があった所が登山ルート上の山頂。
因みに最高標高地点は684m。私の通った山頂標識地点は652m。

弥生コース登山ルート途中まで(ルートラボ)

| 山歩旅行 | 22:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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体力実験登山 ~ 青森市・東岳縦走

「山の遭難」(羽根田治著・H22年平凡社新書)冒頭に著者の遭難体験談がある。
平成17年5月に西表島横断を実行。標高200m前後、歩行距離22km、コースタイム12時間。
ほぼ平坦地の歩行で楽勝のつもりで出発したが途中から熱中症で身体に異変発生。
同行の友人の助けでビバーク。日帰り予定が1日延び翌日疲労困憊状態で下山。
「山での遭難はいつ誰に起きても不思議ではない」体験を遭難ライター自ら実体験。

今年7月に私が朝日岳から祝瓶山縦走中に体験したことも程度差はあるが似ている。
この縦走で一番堪えたのは暑さであり熱中症気味(脱水症状気味)だったと思う。
一方で縦走旅行中に反省したのは計画全般で実際の歩行時間が超過したこと。
最大の原因は計画時間を標準コースタイムより短縮調整したこと。
事前にブログ等で情報収集し過去の経験も加味し可能と判断したが甘かった。
高温気候が体力消耗~時間超過の主因と思うが、少食料も体力消耗要因の疑いは残る。
一方で水分を摂り過ぎるとバテるという意識もあり食料の多寡の適否が分からない。
そこで発想転換して食料をどこまで節減しても歩けるか試そうと実験登山を企画する。

「すきっ腹ウォーキング」(片岡幸雄著・H19年ベースボールマガジン社新書)中の実話。
高血圧等の健康に不安を抱えた人達を対象に健康改善キャンプを実施した話。
朝6時起床~朝食無し~山中湖周囲14kmジョギング~11時昼食~昼寝~運動~夕食。
2泊3日続けると参加者の血圧低下、末梢循環良好、1日平均1100kcal食事で達成。
厚労省が定める1日の必要量の半分のカロリーで参加者全員がむしろ健康になった。
相当運動しているにも関わらず厚労省の定めるカロリーの半分で足りるとは驚き!

ということで今回の実験は私の地元青森市民の憩いの山・東岳(標高652m)の登山。
登山口の駐車場から往復2時間で登山できる山を少し遠くまで縦走する実験。
出発地(標高70m)~東岳(652m)~大平山(540m)~久栗坂林道(70m)~出発地・終
過去に2回歩いて休憩を除き5時間(国道歩きを入れて)ほどで周回している。
今回は朝から食事を摂らず歩き続ける実験。結果的にほぼ疲労なく速度も普通並。
水分補給も沢水を100cc飲水1回と4時間経過時に100cc飲水1回の計2回。
更に縦走終盤に未だ体力があったため東岳にもう一度登頂してから下山した。
今回の実験からは食料摂取量と体力や疲労には密接な関係性はないと感じた。

今回の登山は実験目的で多少負荷を増やそうと日帰りだがザック重量を重くした。
ザックには水1.5kg、食料1kg、雨合羽その他で2.5kg。ザック自重1kgを加え計6kg。
2回目の東岳山頂では折角持参した食料なので小玉ミカンを2個食べた。
帰宅後に浴場で体重を計測すると約3kg弱体重減少していた。水不足の自覚は薄い。
しかし背中には相当発汗があったので体重減の主要因は水分発散と推測。

「山に登る前に読む本」(能勢博著・H26年講談社ブルーバックス)中のエネルギー計算。
年齢65歳、体重70kgの男性Aさんが常念岳(標高2857m)の登山実験に参加。
持久力は最大酸素消費35mL/kg/分で並以上。荷物5kgで小屋泊り1泊2日の登山。
実験結果のエネルギー消費は7kcal/分で4時間の登坂で1680kcal。(小数以下切上)
安静時でもエネルギー消費する分を差し引いた実質登山消費分は約1400kcal。
茶碗1杯分のご飯が150kcalとした場合茶碗9杯分に相当。

同書では登山に必要な筋肉の燃料として解糖系と好気的代謝系を上げている。
「解糖系」は危険地帯を素早く通過するため必要な短期持続系のエネルギー。
「好気的代謝系」は「有酸素系」とも呼ばれ縦走登山等に必要なエネルギー。
比較的短時間なら糖質と脂質が使われ長期になるとタンパク質も使われるらしい。
素早いエネルギー供給には向かないグリコーゲンと脂質が主な栄養分。
グリコーゲンは炭水化物から供給されるため登山前に炭水化物摂取を勧めている。
(本文18頁~40頁を要約。数値データは切り上げ等で加工した。)

実験と書籍の内容から見えてくることは登山中の食事は必須ではないとの推測。
登山前日の夕食を普通にとれば翌日の登山には相当対応できるように思う。
夕食1食だけで翌日の登山を完登できるかは更に実験が必要だが可能性は有る。
そして夕食の量は茶碗9杯分のご飯が果たして必要か?
それ以外の栄養はどれだけあるのが望ましいか?
来年にでも機会があれば実験してみようかな…

同書中には「疲労を防ぐ歩行術」が紹介されている。(本文82頁~84頁)
「乳酸を産生しないよう歩く」「膝関節をうまく使う」「汗を出さないよう歩く」
「汗を出さないよう歩く」については実体験上共感するが、簡単ではない。
更に「高地では脱水が進み平地に比べより多くの水分補給が必要」(146頁)とある。
登山中は衣服の着脱で適切に体温調節しゆっくり歩くことで発汗を抑えることが重要。
そして標高が高いほど適切に水分補給することが疲労を抑えることに繋がる。
高温時の登山では薄着でゆっくり歩くしか疲労軽減の手段はないのかもしれない。
なお疲労と乳酸の因果関係は近年研究で否定され疲労の主犯は「活性酸素」。(※注)

※注
「疲労の正体」(週刊ダイヤモンドH28.11.12号・40頁)や、
「すべての疲労は脳が原因」(梶本修身著・H28年集英社新書・62頁~)に記載あり。

登山出発地点(新運動公園陸上競技場建設中) 
登山出発地点
(新運動公園陸上競技場建設中、H30.12完成予定)

林道脇のため池越しに東岳を眺望 
林道脇のため池越しに東岳を眺望

登山口駐車場を通過 
登山口駐車場を通過
(この日は未だ車無し→登山者無し)

途中休憩展望所から青森市街地を眺望 
途中休憩展望所から青森市街を眺望

東岳山頂到着(1回目) 
東岳山頂到着(1回目)

縦走途中に見かけた倒木 
縦走途中に見かけた倒木

出発地点に戻る路上から東岳眺望 
出発地点に戻る路上から東岳を眺望

登山口駐車場を2度目の通過 
登山口駐車場を2度目の通過
(駐車車両が4台、この後7人ほどすれ違う)

楓の上の枝葉から紅葉が始まっていた 
楓の木の上部の枝葉から紅葉が始まる

東岳山頂到着(2回目) 
東岳山頂到着(2回目)

下山道の民家の庭先にいた2匹の狸 
下山道の民家の庭先にいた2匹の狸

08:00 登山出発
08:45 登山口駐車場・通過(1回目)
10:00 東岳山頂・着(1回目)
10:40 大平山・通過
11:25 久栗坂林道
12:10 国道4号
13:45 登山口駐車場・通過(2回目)
14:50 東岳山頂・着(2回目)
16:20 出発地点・着

歩行時間 8時間20分
歩行距離 27km

登山ルート(ルートラボで表示)

| 山歩旅行 | 19:48 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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裏岩手から岩手山縦走(まとめ)

前回ブログからだいぶ時間経過したが続きの話から始めたい。

【後日談1】松川温泉とキノコ
松川温泉では地熱暖房で睡眠に一苦労。
そして松川温泉の泉質は「単純硫黄泉(硫化水素型)」。
白濁温泉は私好みだが眼への刺激が強く結構涙が出て止まらなかった。
夕食料理にはきのこ「ナラタケ」(別名:サモダシ、カックetc等)が登場。
今年は地元青森でナラタケが不作らしく食べる機会が少ない。
実は登山1日目に採ったナメコが美味しくて2日目にもキノコを採取した。
だがキノコの識別眼は全くなく登山後ネット検索しても分からない。
結局食用は諦めた。でも今回の登山旅ではキノコと縁がある。
そこで帰路に道の駅に立寄りキノコ(サモダシ)探し。母親がサモダシ好き。
道の駅3つ廻っても無くて最後の小川原湖道の駅で少々傷んだサモダシを購入。
他の駅で買った別腫のキノコと一緒にして翌日みそ汁にし美味しく食べた。

【後日談2】気温・水分・食料
3日間の縦走登山で第一に感じたことは気温と水分補給と食料補給の関係。
今回の登山中での最大の不安は降雪。
降雪による登山道の見通し悪化や路面悪化の不安と体温低下への不安。
見通しの悪い時や雪が靴にべたつく時はあったが大きな障害はなかった。
一方で過去の登山に比べて疲労感は少なかった。
また一時的に水不足を意識したことはあったが身体的に水不足の影響はなし。
一番水不足のピークと思われる3日目の水場でもコップ1杯分の飲水で満足。
むしろ気温の低下は水分補給の軽減や疲労感の軽減に効果があると感じた。
更に今回は疲労と食料の関係についても意識しながら歩いた。
食料の量は東北縦走や北アルプス縦走時と類似の食料を少しだけ多めに持参。
そして疲労感やエネルギー不足を感じることなく登山を終えた。
食料の種類や量の多寡が疲労と関係するかは分からないと感じた。

【後日談3】登山スピード
登山終了後に今回の登山速度と6月の東北縦走時の同区間の歩行速度を比べた。
区間により歩行速度の違いはあるが全体的に大きな速度の違いはなかった。
また登りだけ調べると平均時速2.5km前後で疲労感が少ないことが分かる。
これは例えば2日目午後の三ツ石山でも同傾向で後半もあまりバテていない。
自分の感覚としては気温が低く発汗の量が少ないことが少疲労感の要因と感じた。

実は今回登山時速の分析に以前自作したエクセルのマクロを利用した。
その際に自作マクロの命令文の中に欠陥があることに気づいた。
このためマクロの手直しを始めたが他にも手直ししたい箇所が出て一時中断中。
(後日マクロの手直しがある程度できたら紹介できるかもしれません。)

【後日談4】疲労のこと
自分では東北縦走やアルプス縦走時に苦しんだ疲労感の原因が知りたい。
今回八甲田と岩手の冷涼気温下の登山で疲労感を余り感じなかった。
特に岩手は2泊3日の長距離縦走にも関わらず余り疲労を感じなかった。
ということは登山距離や日数は疲労感の第一要因ではないかもしれない。
高気温で発汗量が多くなることが疲労感の最大原因との疑いが強まる。
しかし貧弱な食料で長期旅行するのも疲労要因の可能性との疑いは残る。

「山に登る前に読む本」と「すきっ腹ウォーキング」という本を読んだ。
「山に登る前に読む本」では体力のエネルギー源を科学的に分析している。
「すきっ腹ウォーキング」では空腹で運動する効果を実地で検証している。
そこでもう一度だけ、自分の体力テスト登山をしてみることにした。
その経緯については次回ブログに掲載したい。

松川温泉・峡雲荘の露天風呂 
松川温泉・峡雲荘の露天風呂
(硫黄泉が目に染みたが良かった)

峡雲荘の夕食(サモダシ) 
峡雲荘の夕食(中央にサモダシ)

2日目登山で採取したキノコ No.1 
2日目登山中に採取したキノコ No.1

2日目登山で採取したキノコ No.2 
2日目登山中に採取したキノコ No.2

帰路立寄った道の駅1(石神の丘) 
帰路に立ち寄った道の駅1(石神の丘)
サモダシは無く大振り栽培ナメコ購入

帰路立寄った道の駅2(三戸) 
帰路に立ち寄った道の駅2(三戸)
サモダシが無く果物等を購入

帰路立寄った道の駅3(十和田) 
帰路に立ち寄った道の駅3(十和田)
サモダシは無く別種キノコを購入

帰路立寄った道の駅4(小川原湖) 
帰路に立ち寄った道の駅4(小川原湖)
やっと見つけたサモダシは少し傷み有
 

| 山歩旅行 | 17:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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裏岩手から岩手山縦走(3日目)

三ツ石山荘の出入口脇には温度計が掛かっている。
昨日の夕方到着時は8℃だった。
夕方から青空が広がり翌朝は放射冷却で気温の急低下を心配した。
朝5時出発時点の気温は3℃。心配したほどには下がらなかった。

昨日より30分遅い夜明け前に平坦な開放地から出発。
明瞭で緩やかな登り道を進む。昨日より相当歩きやすい。
但し昨日同様にスタート時は霧。
1時間以上歩くと徐々に霧が薄れる。そして眺望も良くなる。

出発から約2時間で水場に着く。
勢い良く水が流れ出ている。ホッとひと安心。
朝から涼しく水への欲求は特別に強くはなかった。
それでも昨夕から節水してきたため200ccほど飲水し水袋に1L余給水。

その後2時間ほど歩くと「切通し」と言う分岐地点に着く。
左に行くと一旦下りお花畑を通過し岩手山頂に向かうコースで復路に利用。
往路は「鬼ヶ城」と呼ばれる切立った岩場を通過するコースをとる。
コースは所々で岩場を通過しつつ岩場を避けた巻道も多く危険は少ない。
朝方の霧はすっかり消えて岩手山頂を眺めながら2時間弱で鬼ヶ城は通過。
その後一旦不動平の小屋地点に下りた後、山頂への最後の登り道になる。

出発から余り休憩をとらず約6時間で岩手山頂に到着。
一昨日から昨日にかけての雪の影響か好天にもかかわらず登山者は少数。
山頂までの6時間の間に出会った登山者は5人ほど。
岩手山には多くの登山ルートがあるためすれ違いも多いだろう。
山頂は風もあり少し寒いため9合目の不動平に引き返してから軽昼食。

軽食後はお花畑コースを進む。
左に落葉樹林間から鬼ヶ城を眺め急傾斜道を50分ほど下るとお花畑に着く。
時期的に「お花畑」に花は見られず。しかし鬼ヶ城側の樹木の紅葉が美しい。
お花畑から10分ほど寄り道すると「御釜湖」「御苗代湖」が現れる。
私は視聴していないがNHK「にっぽん百名山」で紹介されたらしい。

その後は「大地獄谷」と呼ばれる沢沿い道を進むがここも紅葉が美しい。
ちょうど今頃が紅葉の見頃の時期かもしれない。
お花畑から1時間弱で「切通し」に着くと往路で通った道と合流する。
切通しから姥倉分岐まで30分往路と同ルートを歩行後は松川温泉への下り道。
樹林帯の中を通る道だが紅葉が目を楽しませてくれて飽きない。

岩手山登頂後9合目で軽昼食を摂ってからはほぼ休み無しで下山終了。
疲労感は余りなかった。しかし3日間で唯一、下山途中に膝痛を感じる。
お花畑への急下りやその後も所々で急下りがあり膝への負担は相当ある。
しかし昨日も乳頭山から滝ノ上温泉への急下りがあったが特に膝痛は無し。
思い当たったのは9合目での軽昼食時にゼリー飲料を1袋飲み切ったこと。
今回の登山でゼリー飲料を2袋持参したが出番が少なく1袋余残っていた。
ゼリー飲料には結構糖分が多い。(後日ブログで総括予定)

本日宿泊予約していた松川温泉・峡雲荘には予定より1時間早く到着。
予約時「登山後の宿泊」を伝えていたため、受付で登山の話を少しする。
その際NHKにっぽん百名山番組制作陣が1週間余宿泊した話を聞く。
天気の良い日に撮影するため結構時間をかけているのだと納得。

宿の温泉は白濁の硫黄泉で私好み。夕食料理も地物食材が多く良かった。
ただし当日は地熱暖房が入っていたが温度調節不可のため窓の開放で調節。
この窓開放の幅を寒くも暑くもない程度に調節するのに一苦労。
2日間寒い山荘に宿泊した身に暖房は有難いが身体は急な変化に困惑気味。

霧と紅葉の樹林帯を進む 
霧と紅葉の樹林帯を進む

出発後2時間で水場。水調達でき安堵 
出発後2時間で水場。水調達でき安堵

切通し
「切通し」から眺める岩手山

鬼ヶ城から岩手山への縦走路 
鬼ヶ城から岩手山への縦走路

鬼ヶ城を振返り。左奥に薄ら鳥海。中央奥に秋田駒。右奥に三ツ石 
鬼ヶ城通過途中で振り返り。
左奥に薄鳥海。中央奥に秋田駒。右奥に三ツ石

右下に不動平見下ろし、左上に岩手山頂を望む 
右下に不動平を見下ろし左上に岩手山頂を望む

岩手山頂から南西眺望。中央右に秋田駒、右端奥に鳥海
岩手山頂から南西眺望。
中央左に秋田駒。左端奥に鳥海

お花畑コースから御苗代湖を眺望
お花畑コースから御苗代湖を眺望

鬼ヶ城稜線と紅葉
鬼ヶ城稜線と紅葉

お花畑から岩手山と鬼ヶ城を眺望
お花畑から眺める鬼ヶ城と岩手山

紅葉の御釜湖と岩手山 
紅葉の御釜湖と岩手山

大地獄谷から鬼ヶ城と紅葉を眺望
大地獄谷から眺める紅葉と鬼ヶ城

姥倉山への登山道途中にある噴気孔
姥倉山登山道途中にある噴気孔

松川温泉・峡雲荘に到着 
松川温泉・峡雲荘に到着

05:10 三ツ石山荘・発
06:50 犬倉分岐
07:00 水場(10分休憩)
07:45 姥倉分岐
08:20 切通し(5分休憩)
10:25 不動平9合目
10:55 岩手山山頂(5分休憩)
11:30 不動平9合目(25分休憩)
13:00 御苗代湖
13:55 切通し
14:25 姥倉分岐
16:35 松川温泉・着

【登山時間】 10:30
【登山距離】 25km

登山時間の比較
        標準time 今回time
三ツ石荘~切通し  230分  180分 
切通し~岩手山頂  190分  150分 
岩手山頂~切通し  190分  150分
切通し~松川温泉  170分  160分

登山ルート(ルートラボで表示)

| 山歩旅行 | 21:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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裏岩手から岩手山縦走(2日目)

浅い睡眠のまま朝3時頃に目が覚める。
寒さで身体が未だ毛布から出たくないと訴えている。
でもオシッコにも行きたい。
止むなく毛布から抜け出して1階のトイレに下りる。
氷点下0度くらいかと思ったがそこまで寒くはなさそう(温度計無く不明)。
結構アルミ製防寒服の断熱効果が大きくそのまま朝食準備に取り掛かる。
朝食の主食はドライ米に沸かした湯を入れ味付魚パックを加えた猫飯。
副食にポテトサラダのレトルトパック。

朝食終了後に荷物の整理収納と昨日の濡れた服に着替えし4時半頃に出発。
今日は三ツ石山荘を目指す。途中の水場は山荘1時間前と山荘そばの2か所。
昨日到着時に水袋に入れた水がまだ相当残っているため水は追加せず出発。
10月の5時前の山中は未だ真っ暗。ヘッドライトだけが頼り。
しかし山小屋から続く登山道はいきなりヤブ道になる。
道が分からずヤブの中の道の様な方向へ進むこと2回挑戦して諦める。
スマホで前回進んだ方向を確認すると洗堀道の左脇に小道がある。
3か月前に来た時にも同じように少し迷った記憶が蘇る。

樹林帯を40分ほど進むと大白森の湿地帯が現れ空が少し明るくなる。
大白森の湿原の中央を突き抜ける木道の上に薄っすらと雪の粒が見える。
木道に登山靴を乗せた瞬間、僅かな傾斜でも靴の滑走が止まらない。
それどころかほとんど平な所でも足を動かす行為だけで滑り出す。
昨日大白森山荘前の木道が異常に滑ったのはもしかして雪の影響かも…
木道を歩き続ける勇気が持てず木道脇の湿原内に足を踏み入れる。
ところが湿原内も所々水溜まりがあって大変。
木道と湿原内を交互に行き来しながら慎重に歩みを進める。

大白森の湿原で御来光を眺め、行く手には秋田駒の山塊も見える。
今日は徐々に天気が回復することを期待し滑らないよう全神経を集中。
無事大白森の湿原木道を抜けると転倒の心配は薄れた。
それでも小白森の木道でも少し白い雪の粒に出会い、慎重歩行。

鶴の湯分岐まで下ったあとは田代平まで樹林帯のアップダウン道が続く。
樹林帯の道は泥濘が多く昨日から湿ったままの靴の中は相当水分を含む。
田代平まで来るとようやく樹林帯を抜け登山道は乾いた道に変わる。
そして今まで誰にも出会わない山旅が終わり高齢登山者と出会う。
乳頭山(烏帽子岳)山頂到着までに3グループと出会う。
山頂で軽食とカメラの記録メディア交換作業を15分ほどして山頂を出発。

出発時には多かった雲も乳頭山頂を過ぎてから青空が徐々に増える。
乳頭山頂からは一旦滝ノ上温泉登山口まで下山する。
このコースは非常になだらかな区間の後に急斜面の区間が現れる。
途中で10人程の高齢団体や重装備テント泊?の若い女性2人組とすれ違う。
途中で紅葉を愛でながら2時間余で滝ノ上温泉登山口休憩所に到着。
もしかして水の補給ができるかと思っていたがトイレの水は飲用不適。
天気が晴れたので靴・靴下を脱ぎ、雨合羽を脱ぎ多少でも乾燥させる。
再度軽食を摂り30分ほど休んだ後、三ツ石山から山荘を目指す。

いきなり急登で始まった直後、斜面崩落個所に出会う。
登山道が付け替えられていて少し迷った後、崩落個所を横切って進む。
結構急な登りが続くが休憩をとったこともあり快調なペースで登る。
この区間でも途中4グループ合計15人ほどとすれ違う。
登り道の途中で最初の水場を見落とす。そして山荘手前の水場は水涸れ。
標準タイム2時間50分の区間を約2時間で登り三ツ石山荘に到着。

山荘に入ると約60L程の大型ザックが1個あるが人はいない。
私もザックを山荘に置き、三ツ石山を往復する。
登り30分弱で山頂に到着。しばし山頂の眺望を楽しんだ後下山。
下り約30分で山荘に到着するが、大型ザックの持ち主は未だいない。

夕食の準備をしながら今後の水の配分計画に頭を巡らす。
今朝の出発時に約2L程度あったと思う水は途中で500ccほど飲水した。
現時点は約1.5L。ここから夕食と飲水で今夜の使用が約500cc。
明朝の朝食等に500ccほど使用すると明朝出発時には500ccほどになる。
この他に野菜ジュース200ccが残っている。
明日は出発して2時間ほどの所に水場がある予定。
そこまでは大丈夫そう。ただし万が一その水場も涸れていたら?
その時は岩手山を諦め松川温泉に下山するか?岩手山8合目水場に向かうか?

水計画を考えながら夕食準備をしていた時に大型ザックの持ち主が現れた。
何と! 一人旅の30歳ぐらい?の男性外国人。
お互い「ハロー」程度の挨拶の後、外国人がボトルを手に「No Water」。
多分外国人は山荘前の水場が涸れていたため水を探していたのだろう。
私は何と言えばいいか分からず、ボトルに少し水があると思ったので、
「Little bit Water」と言ったのだが、彼には伝わらない。
彼が聞き返したが、話すことを諦め「I cannot speak English」。
彼は頷き、相手も英語以外の言語を話した。
欧州圏のオランダ語か北欧語の様に感じたが、これも不明。
その後2人は無言。意思疎通の大切さと難しさを嚙みしめる。
彼は水筒の水(水溜まりの水?)を煮沸していた。
私は夕食後、明日の計画を悩みながら早めに就寝した。

雪の粒が付着した大白森の木道 
雪の粒が付着した大白森の木道

大白森の彼方から登る朝日 
大白森の彼方から登る朝日

大白森の草紅葉と秋田駒 
大白森の草紅葉と秋田駒

田代平から眺める紅葉と乳頭山 
田代平から眺める紅葉と乳頭山

乳頭山頂手前で田代平山荘と紅葉を眺望 
乳頭山頂手前で田代平山荘と紅葉を眺望

乳頭山頂から岩手山方面を眺望 
乳頭山頂から岩手山方面を眺望

乳頭山の下山路から紅葉と乳頭山を眺望 
乳頭山の下山路から紅葉と乳頭山を眺望

白沼と紅葉 
白沼と紅葉

滝ノ上温泉休憩所 
滝ノ上温泉休憩所

三ツ石山荘手前の水場は水涸れ 
三ツ石山荘手前の水場は水涸れ

三ツ石山荘前には水溜まりの湿原 
三ツ石山荘前には水溜まり湿原

三ツ石山の山頂 
三ツ石山の山頂

三ツ石山から北東に向かう大深岳への縦走路 
三ツ石山から北西に向かう大深岳への縦走路

三ツ石山から左に岩手山と右に山荘を眺望 
三ツ石山から左に岩手山、右に山荘を眺望

04:40 大白森山荘・発
05:50 大白森
07:00 田代平・鶴の湯分岐
09:20 田代平山荘
10:00 乳頭山(15分休憩)
12:30 滝ノ上温泉(30分休憩)
15:10 三ツ石山荘
15:40 三ツ石山
16:10 三ツ石山荘・着

【登山時間】 10:30
【登山距離】 23km

登山時間の比較
                                標準time 前回time 今回time
大白森荘~鶴の湯分岐  110分  110分   140分
鶴の湯分岐~乳頭山   240分  150分     180分
乳頭山~滝ノ上温泉   130分              135分
滝ノ上温泉~三ツ石荘  170分              130分
(前半は木道の慎重歩行等で時間増大)

登山ルート(ルートラボで表示)

| 山歩旅行 | 19:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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裏岩手から岩手山縦走(1日目)

2回目は10月4~6日に裏岩手から岩手山への縦走登山。
最初計画した9月下旬時点の天気予報は初日は曇で後2日は晴の予報。
ところが出発2日前頃から冬型の気圧配置のため山では雪模様に変わる。
初日は特に北海道が雪模様で2日目以降は回復傾向に望みを託して出発。
今回は再度カメラの撮影テストと宿泊縦走中の体力変化のテストが目的。

自宅を4時半に出発し登山口の松川温泉到着時の6時半は霧(雨)。
雨合羽を着用して天気が悪くならないことを祈って出発。
今回は2年ほど履いて相当傷んだ登山靴を最後の御奉公に使用する。
登山出発して1時間ほどで水場があり美味しい山水を飲む。
更に登り標高が上がるとチラホラ雪が舞い始め徐々に雪が多くなる。
登山開始2時間で源太ヶ岳山頂に到着した時は初冬の様な景色。

源太ヶ岳から大深岳への道は標高差がほぼゼロ。20分ほどで到達。
山歩きと言うより平地を歩く様で天気が良ければ爽快な縦走路だと思う。
だが今回は遮る樹木が無いことが逆に風と雪をまともに受けて辛さを増す。
源太ヶ岳から銀世界景色の中を大深岳に着いた時はこの先が心配になる。
当初の予定は大深岳から八瀬森~大白森に向かう予定だが何時まで雪は続くか?
予定変更して三ツ石山荘に早く着いてゆっくり休む方が良いかもしれない?
しかし三ツ石山に早く着いても明日にかけて雪が続けば岩手山は更に厳しい。
大白森山荘を目指す方が標高が低く安全と判断し予定通り八瀬森に向かう。

標高1541mの大深岳から標高1100mの八瀬森に向けて標高を下げると雪も弱まる。
12時少し前に八瀬森山荘に到着してホッと一息つき昼食をとる。
昼食は予め自宅で準備した焼き芋とソイジョイ。
30分ほど山荘で休憩後出発し間もなくすると倒木に生えたなめこを発見。
夕食のアクセント程度に少量を採取する。
八瀬森の手前からは樹林帯に入り雪の心配は薄れたが道は泥濘度が増す。
履き古した登山靴で来たために泥濘道の水分が靴の中に沁み込んでくる。

樹林帯が多い道中だが時折開けた場所に出くわすと紅葉が美しい。
樹木の紅葉あり、湿地帯の草紅葉あり、更に雪がアクセントを添える。
大深岳では雪の不安が強かったが、大白森山荘に近づくと共に不安は静まる。
一方で傷んだ登山靴を履いてきて足に悪影響が出ないか心配が強まる。
体調面では体力はまだ余裕があると感じ、腰、膝、足先等にも特に痛み無し。
ただし、一応寒さ対策の準備はしてきたが、夜の寒さは気になる。

濡れた道と寒さのためほぼ休憩をとらず歩き続け、結局1人も会わず。
予定より早い16時前に大白森山荘に到着。
ホッとして山荘前の木道を歩くと見事にスッテンころりん。
濡れた木道がまるでスケートリンクの様になっていた。
木道に僅かな傾斜があるだけで低い方に靴が滑る。
とても木道を歩ける状況ではなく木道脇の草場を歩いて山荘に入る。

今年6月にも宿泊した大白森山荘は割と新しく心地よい山小屋。
但し1階は土間に椅子があるだけなので2階の板の間が寝床として快適。
2階の床面積は6畳程度の広さ。大人数の利用には適さない。
前回も今回も私1人の利用者。寒さもあり早めに夕食準備をする。
昼に収穫したナメコを加えた即席ラーメンで身体を温める。
ナメコのヌルヌルがスープにトロミを加え温かみを包み込む様で美味しい。
この他に卵マカロニサラダとソイジョイ。

夕食後は寒さが増す前に早めに寝床の準備。
小屋にある銀マットと毛布3枚を利用し寝床にする。
身体の汗を拭き、特に足先の湿気を念入りに拭いて乾いた衣類に着替え。
その後、上下一体の繋ぎ服型のアルミ断熱服を着用し寝床入り。
この断熱服の弱点は透湿性が無く湿気が服内部にこもるため汗が内に溜まる。
透湿製の肌着と中間着の着用で不快さを緩和しても多少は汗が溜まる。
それでも寒さ対策とコンパクト性の面で割と気に入っている。

失敗したのは山荘備付のシートと毛布だけ使い空気マットと寝袋を省略。
銀マットだけでは床の硬さが身体に堪える。
毛布3枚だけでは僅かな隙間から冷気が毛布内に入り込む。
一旦寝床入りした後に再度寝床を作り直すのが面倒でそのまま一夜を明かす。
結局安眠できなかった。

松川温泉登山口の駐車場 
松川温泉登山口の駐車場

登山開始1時間で出会った水場 
登山開始1時間で出会った水場

源太ヶ岳山頂から大深岳へ 
源太ヶ岳山頂から大深岳へ

大深岳を過ぎて紅葉と雪の世界 
大深岳を過ぎて紅葉と雪の世界

三ツ石山・八瀬森分岐で進路を思案
三ツ石山・八瀬森分岐で進路を思案

雪の寒さから身を守るリンドウ? 
雪の寒さから身を守るリンドウ?

樹林帯に入り雪の影響も収まる 
樹林帯に入り雪の影響も収まる

樹林帯を抜けて現れた湿地紅葉 
樹林帯を抜けて現れた湿地紅葉

冷えた身体を温めた八瀬森山荘 
冷えた身体を温めた八瀬森山荘

倒木に生えたナメコを有難く収穫 
倒木に生えたナメコを有難く収穫

元気な姿のリンドウ 
元気な姿のリンドウ

視界が開けた紅葉ロード 
視界が開けた紅葉ロード

大白森山荘に到着したら木道でズッコケた。 
大白森山荘に到着したら木道でズッコケ!

06:40 松川温泉・発
08:50 源太ヶ岳
09:10 大深岳
11:50 八瀬森山荘(30分昼食休憩)
15:50 大白森山荘・着

【登山時間】   8:40
【登山距離】  22km

登山時間の比較
                           標準time 前回time 今回time
松川温泉~源太ヶ岳  150分          130分
源太ヶ岳~大深岳     50分              20分
大深岳~八瀬森荘   165分   140分    160分
八瀬森荘~大白森荘  230分   220分    210分

登山ルート
※バッテリー切れで八瀬森~大白森間で記録途切れ発生

| 山歩旅行 | 20:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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秋の体力測定登山・1回目

日本アルプス縦走登山挑戦の際に飲水問題の他にもう一つ問題が発生していた。
問題発生は飲水問題と同じ4日目でコンデジカメラが起動しなくなった。
このため4日目以降のブログ掲載写真は全てスマホで撮影した写真。

実は4年前の自転車旅行から今年まで合計6台のコンデジを使用している。
カシオEX-ZR300・1台とソニーDSC-WX200・4台、DSC-WX300・1台。
どの機種もUSB充電ができ、ソニーはスマホとWifi接続できる。
長期旅行中は旅途中での電池切れに備えUSB接続で携帯バッテリー充電が不可欠。
また旅先からのブログ投稿時に写真をWifiでスマホに取り込めると便利。
更に登山や徒歩旅行時は僅かでも軽量化したいためカメラの重量も重要視。

その結果自分にとってはソニーのCyberShotDSC-WX200がベスト機種となった。
しかし防水性のないカメラで雨天撮影を繰り返したためカメラの不具合が発生。
不具合発生の都度カメラを買い替えてWX200だけで累計4台になった。
中古購入で極力節約にも努めたが流石に次は他機種を検討することにした。
そしてネットオークションでLUMIXのDMC-SZ9(USB充電、Wifi接続)を格安購入。

その後カメラの撮影テストと自分の体力測定を兼ねた登山を企画。
1回目は3年前に登った八甲田縦走と同じコースの所要時間比較の登山。
2回目は岩手山周辺の2泊3日縦走での持久力テストのための登山。
この2回の登山で現在の自分の登山体力がどの程度あるのか把握してみたい。
そして今年の反省を踏まえて来年の登山計画を考えようと思った。

1回目の八甲田縦走は9月26日。
天気はほぼ晴で多少雲有。青森市最高気温は22℃。山頂は10℃超程度。
風は少し強めだがコンディションとしては絶好の登山日和かも。
コースは谷地温泉~高田大岳~小岳~八甲田大岳~毛無岱~酸ヶ湯。

当日は涼しくて発汗の感覚も少ない。
谷地~高田大岳間の泥濘状態もそれ程ひどくはない。
3年前にこの区間は3時間10分かかったが今回は1時間50分。
3年前と比較して登山道の歩き易さの違いが大きく、今回は相当歩き易い。
その後の歩行速度は休憩時間を除くと3年前と全く同じペースで歩いていた。
また約6時間の登山中に水分補給の欲求度は強くなかった。
小岳と大岳の鞍部で即席ラーメン昼食で水分を摂った外はコップ1杯程度。
この結果日帰り登山ならば3年前と今で体力面の差はないと感じた。

一方で買い替えたカメラの印象は、前よりもピントが合わせにくい。
私の撮影スタイルは手当たり次第型のスナップ写真撮りで片手撮影が多い。
このため手ぶれ撮影も多いため手ぶれ補正に強いカメラならば助かる。
もう少し現カメラの取扱いの慣れが必要かもしれない。
因みに今回は大岳避難小屋に偶々緊急ヘリの離着陸があり写真撮影もした。
(以下の写真コメントの先頭は機種略称。LはLumix、SはSybershot)

谷地温泉から出発 
L・谷地温泉から登山出発

紅葉し始めた登山道から高田大岳を眺望 
L・紅葉し始めた登山道から高田大岳を眺望

高田大岳山頂から小岳、八甲田大岳を眺望  
S・高田大岳山頂から小岳、八甲田大岳を眺望

高田大岳を下山して振り返る 
S・高田大岳を下山して振り返る

小岳から八甲田大岳、井戸岳を眺望 
L・小岳山頂から八甲田大岳、井戸岳を眺望

大岳山頂から小岳、高田大岳を振り返る 
L・大岳山頂から小岳、高田大岳を振り返る

大岳避難小屋脇空地に向けてヘリが降下中
S・大岳避難小屋空地に向けてヘリが降下中

井戸岳の脇をヘリが降下中 
S・井戸岳の脇をヘリが降下中

着陸したヘリに乗組員が乗る 
S・着陸したヘリに乗組員が乗り込む

下毛無岱を階段から眺望・その1 
L・下毛無岱を階段から眺望・その1
(ピント甘い?)

下毛無岱を階段から眺望・その2 
S・下毛無岱を階段から眺望・その2
(割とクッキリ?)

紅葉樹木の間から大岳眺望・その1 
L・紅葉樹木の間から大岳を眺望・その1
(ピント甘い?)

紅葉樹木の間から大岳眺望・その2 
S・紅葉樹木の間から大岳を眺望・その2
(割とクッキリ?)

09:45 谷地温泉から出発
11:35 高田大岳山頂に着
12:35 小岳山頂に着
12:50 小岳・大岳分岐(40分昼食休憩)
13:50 大岳山頂に着
15:25 酸ヶ湯に到着

【登山時間】 5:00
【登山距離】 12.4km

登山ルート(ルートラボで表示)

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