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五十路日本ひとり旅

2015年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年01月

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登山旅行時のよもやま話

2年間の登山旅行中や旅行後の体調に関して印象に残ることを記録しておきたい。

1 準備運動
登山旅行中は、いわゆるストレッチ系の準備運動はあまりしないで登山出発。
歩き始めはゆっくり歩いて身体をクネクネしたり腕をグルグル回したりして少しずつ身体を温めることが準備運動のつもりだった。
準備運動にあまり時間をかけない理由は2つ。
1つは登山計画において時間的余裕があまりなかったこと。
もう1つは今年の登山旅行前に見たNHKためしてガッテンの内容に感化を受けたこと。
以下、ためしてガッテン2015.2.18放送「 新常識“伸ばさない”ストレッチ!」より、
・バスケットボール選手でストレッチ後ジャンプ力の計測実験したら全員大幅ダウン。
・捻挫に悩む人でストレッチ後に足首の筋肉検査をしたら足首の腱のたわみが判明。
・ストレッチは筋肉を伸ばし足の力を弱めるため、捻挫を招いてしまう。
・ストレッチは柔軟性をアップさせても筋力低下でケガ予防の効果は期待できない。
(サイト【http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20150218.html】から引用)
中野ジェームス修一著「運動前のストレッチはやめなさい」(2014.7SB新書)によれば、
・ストレッチをしてアキレス腱を伸ばすのは間違い。
・腱は筋肉と違って伸びず、500kg/cm2の引っ張りに耐える強さを持つ。
こういう情報に接すると、今までアキレス腱を切らないよう準備運動で一生懸命アキレス腱伸ばしをしていたのは一体何だったんだろうと思う。この情報も何年か後には変わることはないのだろうか?自分にできることは、様々な情報を鵜呑みにせず、身体の反応に五感を研ぎ澄ませることかもしれない。

2 テント泊睡眠
自分は、外出先での睡眠時はあまり熟睡できないタイプ。
自家用車の中で眠る車中泊の時も、長い時には6時間ほど眠る時もあるが、2時間毎には必ず目を覚ましている。それでも車中泊は睡眠環境がまだ良い方。
登山旅行前はテント泊の環境では満足に眠られないと覚悟していた。
しかし「みちのく潮風トレイル」で事前練習していたことや、縦走の疲労も手伝って、今年の縦走テント泊では予想以上に眠れたように思う。
一晩中ほぼ眠れなかったのは、強風下の北岳山荘テント泊の一日くらいで、後は最低でも3時間ほど長ければ6時間ほどは眠れた。
印象に残っているのは雲ノ平キャンプ場と三俣キャンプ場の寒さの中のテント泊。
夕食後直ぐ寝袋に入り外気の寒さは防げたが、身体の芯から冷えており体温はあまり上がらない。
そこで、寝袋の中で腹筋運動をして身体が温めようとした。
寝袋の中なので、上半身と下半身を角度10度ほど曲げる程度の軽い腹筋運動。
それでも5分ほど続けていたら少しだけ効果が出てきたように感じた。
縦走の疲れもあり腹筋運動は5分ほどで終り、寒さ感は残ったが30分ほどで眠りに就けた。
意外に腹筋運動は睡眠に効果があるのかなと思って、最近また続けている。
ネット検索しても流石に腹筋運動で睡眠効果があると書いているサイトは見つからない。
ただ「お腹を温めるのは睡眠に良い」「就寝前の軽い腹筋運動は成長ホルモン分泌に良い」という情報はあった。
睡眠効果以外に別の面で副次効果が現れた。便の状態が相当改善した。(以下、次項)

3 便通
2年前の自転車旅行では、過去に経験したことのない辛い便秘(3日間便秘)を体験。
去年の登山旅行では、特別に大変な経験はなかった。
今年の登山旅行では、縦走登山4日間便通のないことがあったが便秘でないと思う。
原因は単に持参食料量が少なめで、しかも縦走登山でのエネルギー消費が多いため、食べた分がほとんどエネルギーとして使われたことが原因だと思っている。縦走登山後に便通があった時も自転車旅行時の様な苦しみはなかった。
自転車旅行時は腸の調子に好不調があったが、登山旅行時は概ね好調だった。
自転車旅行と登山旅行の違いは何だろうと考えた。
1つ目は水の飲み方。自転車旅行中は冷たい水を相当飲んでいたため胃腸には悪かったと思う。
2つ目は座った運動と立った運動の違い。自転車に座って運動するのと歩いて運動するのを比べれば、歩いた方が腸に良い影響がありそうに思う。
そして前項で話した腹筋運動。この3年間の旅行で腹筋は相当鍛えられた。
ネット検索すると腹筋を鍛えると腹回りの血流がよくなり腸にも良い影響があるとの記述もある。
登山旅行後に普段の生活に戻ったら便の調子にも好不調の波が現れ始めたため、旅行時の経験を思い出し、日中に時々お腹をへこませて腹筋に力を入れたり、就寝前に軽い腹筋運動をしてみたら、良いウンチ状態(辨野義己著「腸をダマせば身体はよくなる」2014年・SB新書47頁)が続くようになり、日によっての好不調の波もなくなった。
以前は乳酸菌系の飲料に頼ったりもしたが、今は乳酸菌飲料を飲むのも止めた。
今後も日常の腹筋の意識継続と就寝前の軽い腹筋運動を続けて快腸を維持したい。

4 腰痛
自分は過去に辛い腰痛を経験したことはほとんどなかったが、5月のみちのく潮風トレイル旅行時に結構辛い腰痛が発生し、腰のケアに気を遣うことで何とか切り抜けた。
7~9月の登山旅行時には腰に多少違和感を感じたこともあったが、腰痛というほどの痛みは経験せずに登山旅行を終えることができた。
旅行を終えて実家に帰ると運動量が激減し、登山記録整理などでパソコンの前でイスに座る時間が長くなってから腰痛が再発した。3週間ほど前は腰を90度曲げると痛くてそれ以上曲げられない状態にまでなった。
これはヤバイと思い、坂戸孝志著「9割の腰痛は自分で治せる」(2011年・中経の文庫)を参考に自分で治そうと試みた。
本によれば「人は痛みを神経の終末(先端)で感じとる」「筋肉など神経のある場所に異常がある(中略)痛みを感じとる神経のない場所は骨」「痛みの原因は筋肉の緊張であり、筋肉内に乳酸が滞っているため(中略)乳酸をうまく排出しないと治らない」とある。
本に従って「痛みを感じる場所をピンポイントで軟らかくする」方法を試そうとしたが、痛みを感じる場所が自分では特定できなかった。
たまたま温泉でマッサージを受けてみたら痛い場所が特定された。
マッサージ効果と、その後再度自分で本の治療法を2日ほど試した効果で、その後相当改善した。
今は腰を150度くらいまで曲げても大丈夫。ただし多少の違和感はまだある。
今後はイスに長時間腰掛け続けないように気をつけ、時々腰の曲げ伸ばしをするよう心掛けたい。
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| 日本百名山 旅行 | 13:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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自己流登山歩行術

登山中は、如何に楽をして安全に歩くかを考えていた。
ほとんどは本で学習したことを自分の身体で試して少しずつ自分の身に染み込ませていったが、時々は自分で考えて試したこともあった。
福島正明著「中高年登山なんでも百科」(1997年・東京新聞出版局)は少し古い本だが、歩き方はとても参考になり自分にとってはバイブルの様な本。

1 小股歩き(全場面)
登山に関する全ての本で、歩き方の基本として「小股歩き」は真っ先に上げられる。
ただし登山では様々な場面があり、例えば飛び石伝いに歩く場合などは物理的に小股歩きできない場面もあるので臨機応変さは必要。
小股歩きのメリットは、①バランス確保、②疲労軽減。
「バランス確保」は登山で最も大切で、例えば踏み出した足の先にぐらついた石があった場合に大股と小股のどちらが咄嗟に体勢を整えやすいか想像すれば分かり易いと思う。
「疲労軽減」についてネット検索してみると、日常歩行の場合で「身長の約38%の歩幅が最も経済的(エネルギー消費の少ない)歩幅」という実験に基づく考察があった。
この実験によれば、最も効率良い歩幅を基準に歩幅を広くするほど急激に非効率(疲れやすい)になり、歩幅を短くすれば緩やかに非効率になることも分かる。(※)
自分(靴サイズ25cm)の場合、平坦路での歩幅は55cm前後、登り坂の場合で30~50cm前後。(歩幅=前足爪先から後ろ足爪先までの長さ)
日常の経済的歩幅より短く身長の20~30%ほど。ちなみに普通股で70cm前後。大股で85cm前後。
日常では、格好良く歩きたい時や筋力アップ目的の時は普通股or大股歩きしているが、それ以外の時はなるべく小股歩きを心掛けている。
※【参考】長崎大学学術研究成果レポジトリ「管原正志:歩行に関する一考察」から引用

2 重心と足裏の一致(全場面)
登山中は、バランス確保のため身体の重心と足裏を一直線にして立つことを絶えず意識しながら歩いていた。普通の平坦路ではあまり問題はないが、坂道では重心が安定しないとバランスを崩して事故に繋がる危険がある。
足を踏み出す前には後ろ側の足に重心を残し、踏み出した直後にしっかり前足に重心を移すよう心掛けバランスに注意した。
日頃のランニング中などからなるべく重心を意識するようにし、登山中の平坦路もなるべく重心の意識を心掛けた。
重心を意識して歩くようになると、急坂などの場面でもどういう体勢にすれば一番安定するか身体が自然に反応するようになると感じた。
ちなみに「中高年登山なんでも百科」で福島氏は「頭、腰、後ろ脚が同一重力線上に重なって身体の軸をつくりながら歩く」という表現を使っている。

3 お年寄り歩き(登り場面)
年をとると足腰の筋力が弱まる。必然的にあまり筋肉を使わずエネルギーを節約する歩き方をする。お年寄りは歩く時に身体の重心を少し前に傾け、その傾きを利用してほとんど力を入れず足が自然に前に出る歩き方をする。(と思う)
登山旅行中の登り坂の場面でなるべくエネルギーを節約する歩き方を試した結果、この高齢者歩きの方法がとても楽に感じた。
肝心なのは、「身体の重心を少し前に傾け」、「重心の移動を利用し足を自然に前に出す」の2点。
ただ、エネルギー節約のため足を上に上げずに前に出す意識を強く持ち過ぎると、デコボコ道などで転びやすくなるので用心が肝要だ。
また、登山道の状況によってはこの歩き方では無理な場合も当然あるので、使い分ける必要がある。
なお「中高年登山なんでも百科」中では「歩行姿勢は前傾にならないように後ろ脚で立ち、前脚に体重移動の力を利用しながら身体を前に運ぶ」(193頁)という歩き方が疲れない歩き方として紹介されている。
似ている気もするし、違う気もする。
福島氏は「前傾にならない」よう指導しており、私の歩き方は「少しだけ重心を前に移す」力を利用して前脚を出す方法で違いがある。
福島氏の歩き方がバランスを大切にした理に叶った方法だと思う。
私の歩き方は、2で述べた「重心と足裏の一致」と厳密には矛盾しているとは思うが、危険のない範囲で試した結果楽だと感じた。

4 足底全体着地(下り場面)
雨の日に下り坂の木道や樹の根の多い場所や岩場などは滑らないように気を遣う。
樹の根の多い場所は変化が多いため臨機応変に対応するしかない。
雨の日に限らず下り坂で滑らないようにするためには、足裏の着地方法と脚力の方向が大事。
最初は足裏が滑らないように、爪先から着地し後ろに足を引くイメージで歩いた。
しかし、絶えずこのイメージを持ち続けて歩くのは精神的に疲れ、持続が難しい。
改めてネットや本を調べると、「足裏全体で着地、上から下に前足の力をかける」方法が最も摩擦力を高め滑りを防止してくれる。
「足裏全体で着地」は、安定性を確保しつつ、摩擦面積を広くするため。
「上から下に前足の力をかける」は、滑りを防ぎ、地面に伝わる摩擦力を高めるため。
前足への力のかけ方は「そっとゆっくり」ではなく「急がず確実にしっかり」。
ただし一気に前足に力をかけることは、万が一滑れば大きく転びそうという不安に結びつくため、実地で何度も試しながら身につけるしかない。
我が故郷の青森市は豪雪地帯で、雪道歩きやアイスバーン歩きの場面が多いが、雪道歩きの鉄則は「小股歩行、足裏全体着地、上から下に着地」ということで登山歩きと共通。
ちなみに「中高年登山なんでも百科」中では「登山道ではつま先から着地するイメージで歩くと、靴底全体で着地するような歩き方になる」(194頁)と紹介されている。
いずれにしろ雨の日の歩行は大変。細心の注意と万が一の対応も念頭に入れたい。

5 つま先立ち(接地面積が狭い場面)
岩場を登る場合などで、足の置き場所が狭い場合は、足裏全体を地面に着くことが出来ない場合もある。
登りの場面では自然につま先で立つことになる。
下りの場面では、靴の内側サイドを使ったり、かかとを使ったりしようとする場面もあるかもしれないが、原則的にはすべてつま先で立つ。
靴のサイドやかかとを使うと、バランスを崩して事故に繋がる危険性が高くなる。
特に下りでかかとを使うと、かかとの足の置き場所を正確に目視し難いため、微妙に足がずれてバランスを崩す可能性が高い。(実際自分でバランスを崩しそうになった時があった)
下山時の急斜面等では態勢的につま先立ちし難い場面もあると思うが、やむを得ない時は身体を横向きや後ろ向きにする。(あまり好ましくないが)
なお、「中高年登山なんでも百科」では岩登りにおける「外側と内側エッジの使い方」(231頁)も紹介されているが、私のような岩登り初心者は先ず「つま先立ち」を完全にマスターした後のテクニックになる。

6 足の着地点を見る(急斜面など)
平坦な登山道歩きではあまり意識しないが、石ころ道や坂道登山道では誰でも道の状態を見ながら歩いている。
ところが結構漠然に道を見ていたり、2~3歩先の着地点も気にしたりして、今着地しようとする地点への注意が疎かになり、チョットしたデコボコや樹の枝や根などを見落として躓いたりしがちになることがある。平坦な場所なら見落としが大事故に繋がる確率は低いが、急斜面では大事故になりかねない。
普段の生活で舗装道路歩きに慣れているためどうしても先を見がちで足元の注意が疎かになりがちになる。
特に急斜面などの危険地帯では、「次に足をどこに着地するか」の場所を足を着くまでしっかり見て着地することが、足のグラツキを防いでくれる。
ただし高橋庄太郎が「5歩進んだら顔を上げる」と話すとおり前方にも気をつける事。
下ばかりみていると私の様に樹に頭をぶつけるような失敗をしてしまう。 

以上の6点が、登山道を楽にかつ安全に歩くため特に注意した点だった。
なお「中高年登山なんでも百科」には、この他にも歩き方のテクニックが沢山紹介されていて参考になる。
以下にその項目をかいつまんで紹介する。
・膝上げ一本足立ち歩行(坂道歩きの基本姿勢で、重心を後ろ脚1本にしっかり乗せる)
・大股歩行(飛び石歩行、高段差登り、ガレ場・ザレ場登り、等)
・逆ハの字歩行(斜面の登り歩行が長く続く時に脚力に自信のない中高年登山者に有効)
・つま先立ち歩行(距離の短い急斜面で有効)
・腰回転式歩行(足の筋力を使わず、体重移動と腰の回転を利用して疲労を軽減する歩行)
・小刻み歩行(足を5cmほど前に進めるような感覚で早く小刻みに下る下山時の万能テクニック)
・身体のバランスを保つ(運動をゼロにしないことで身体のグラツキを防ぐ)
・呼吸を意識する

まだまだあるが、キリがないのでこの辺りでオヒラキ

| 日本百名山 旅行 | 23:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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水の関するよもやま話(その2)

2年間の登山旅行では、登山中の飲水は少なめにして登山後に水を多く飲んだ。
しかし夜中に喉の渇きを感じて水を飲む事も何度かあった。
オシッコの回数が最も少ない時は、朝と晩の1日2回。
3年前の自転車旅行開始時は体重59kg。旅行中の最低は51kg。
2年前の登山旅行開始時は体重58kg。旅行中の最低は50kg。
半年前の登山旅行開始時は体重57kg。旅行中の最低は49kg。現在56kg(身長170cm)。
体重減少の要因は水分と脂肪の減少と思われ、旅行終了後は割と早めに体重が増える。

水と人体の関係について水がどれだけ無くても大丈夫か知りたくてネットや本を探してみた。
一般的に人間の体内で一日に出入りする水分量と構成は次のとおり。
【出る水の量】    【入る水の量】
尿水:500mL+α  飲水:500mL+α
糞水:100mL    食物:700mL
息汗:900mL    代謝:300mL
尿500mLは身体の老廃物排出で最低限使われる量。
「+α」は飲水でとった水分を尿として出した量で通常は1L前後。
一般的には1日に2Lほど食事を含め水分補給していると言われる。

しかし以前のブログでも少し触れたが、水を全くとらないで生きている人もいる。
世界的に有名な人はギリバラ(故人)やプララド・ジャニ、日本では秋山佳胤。他にも不食の人は沢山いて世界中に約10万人いるらしい。
不食者は皆、苦痛を耐える断食とは区別して、食べない生活を楽しんでいる。
なお不食者の定義には1日青汁一杯程度や水分をとる人なども含まれ、家族や友人と時々会食することもあり、完全絶食にこだわらいないらしい。
最近話題の人は「30日間食べることやめてみました」の著者で俳優の榎木孝明(59歳)。
榎木氏は飴や水分は少しとったが、医師監視のもと30日間食事無しの生活を実施。

自ら行う不食とは異なり、運命で不食冬眠や臨死を体験した世にも不思議な話もある。
2006年12月に六甲山中で遭難した兵庫県西宮市の職員が24日後の発見まで食べ物も水も飲んでいなかった。会見に同席した医師は「体温が約22度という極度の低体温症だった。動物の冬眠に近かったのではないか。驚異的な生命力だ」と説明した。
木内鶴彦という人は22歳の時上腸間膜動脈性十二指腸閉塞で一度死亡を確認されるも30分後蘇生。2009年には中国で胃から大量出血による吐血と下血で倒れ2度目の臨死体験。
世界中ではこの他にも人間の不食冬眠・臨死体験例が多数ある。

村上和雄博士は人間の遺伝子が環境や精神的刺激で覚醒する例を次のとおり上げている。
・強い精神的ショックを受けた人が一晩で髪の毛が真っ白になる。
・余命数ヶ月の末期がん患者が自分は治ると信じることで何年も生きる。
・高血圧患者が「俺は血圧が低いんだ」と信じ続ければ症状が軽くなる。
・女性が恋をすると肌が美しくなる。
・絶食や断食をすることで治らなかった病が治る。
村上和雄著【生命の暗号】(1997年・サンマーク出版)、【生命のバカ力】(2003年・講談社)

「遺伝子スイッチ・オンの奇跡」著者の工藤房美さんは3児の母。48歳で子宮ガン発病。
手術不能で放射線治療・抗ガン剤治療を受けるが肺・肝臓に転移し余命1ヵ月宣告を受ける。
病床で村上和雄著『生命の暗号』に出合い「ありがとう」を言い続けたら10か月後にガン完治。
「遺伝子スイッチ・オンの奇跡」工藤房美著(2015年・風雲舎)(Amazon闘病記部門売上1位)

遺伝子学問の世界ではエピジェネティクス(基本的に同じ遺伝情報を持つ細胞が別々の役割を持つ細胞に分かれる際の遺伝子の使用・不使用の目印を解明する学問)が最近注目されており、村上博士の遺伝子スイッチ・オンの考え方に通じるもので、とても刺激的な研究テーマ。

水の話題から脱線したが、人間の可能性や限界については未知のことが多いと思う。
人類は数千年も飢餓に耐えてきた生物であり、更には遙か何億年もの彼方より過酷な環境を生き延びた遺伝子を受け継いで、今の全ての生物が現に存在している。
人間はほんの数十年前から豊かな生活を享受できるようになったが、折角人間の中に息を潜めている遺伝子の持つ力を埋もれたままにするのはモッタイナイことだし、今後益々自然環境が悪化する時代を生き延びるためにも、サバイバル訓練するのも無駄ではないと思う。

しかし一方、先日ブログで触れた塩沼亮潤氏は著書「人生生涯小僧のこころ」(2008年・致知出版社)の中で、金峯山寺蔵王堂から山上ヶ岳まで往復48km高低差1300mを1日16時間歩くという行を9年間1千回続ける千日回峰行と、「食わず、飲まず、寝ず、横にならず」を九日間行う四無行を満行成就した後の感想として「断水の苦しみが四無行の中で最も辛い」と書いている。「水は一滴も飲まないのに、お小水は朝と晩、必ず出ます」とある。

修業を積んだ行者でも到達困難な境地が一方にあり、もう一方には特に修業も積まず不食や不飲、冬眠、臨死、病気克服等を実現する人がいる。
自分なりに推測すると、信念や無我夢中などの心が太古の時代に封印された遺伝子の力を呼び覚まし、体内に秘められたパワーを覚醒させるのかな。
遺伝子スイッチをオンする方法の分からない自分としては、命に危険の無い範囲で今後も身体の限界へのささやかな挑戦を続けてみたい。

参考サイト
【世界中の不食者】
http://homepage1.nifty.com/akashic/noneating.htm
【六甲山での遭難冬眠】
http://blog.livedoor.jp/beach1188/archives/50811355.html
【ウィキペディア:木内鶴彦の臨死体験】
http://ja.wikipedia.org/wiki/木内鶴彦

| 日本百名山 旅行 | 19:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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